2006年 11月 03日
コードギアス 反逆のルルーシュ 第4話 「その名はゼロ」
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クロヴィスが生きている、もしくは生き返る可能性が少しばかり増しました。
根拠は、第4話のOPにも、クロヴィスの姿が変わらないままあった事です。
谷口監督のこれまでの作品を見るに、死亡するなどして一線を退いたキャラクターは、OPにおいては色を変えたり、影にするなどして描写の仕方を明確に変えています。その事実を鑑みますと、この先クロヴィスが生き返るなどして再登場したとしましても、不思議な事ではないように思えるのです。
ただ、そうなりますと問題なのが、今のところ4回連続でまったく変わらないOPが使われ続けている事です。つまり、一話ごとにOPを細かく変えていた今までの作品とは異なり、コードギアスは同じOPを使い続ける作品かもしれないという事です。
コードギアスのOPは、3パターンが用意されているそうなのですが、裏を返せばこれは、細かい部分の異なるパターンなどは用意されていないという意味にも取れます。
実際どうなのかは、別パターンのOPが放送されるまではわかりませんが、もし細かいパターンがあるのだとしたら、この第4話でクロヴィスの姿がOPに未だあった事は、彼が生き返るという事の伏線になると思います。
…などと考えていましたが、こうも死んだ事を強調されてしまいますと、さすがに妄想の気概も薄れてしまいます。あくまでC.C.が別格なのであり、皇族とはいえ身体は常人に過ぎないクロヴィスは、あの時死んでしまったと考えるべきなのでしょう。
さて、ルルーシュ達が命を賭けた大芝居まで打って助け出したスザクでしたが、結果としては袂を分かつ事になったようです。
殺されかけて助けられて、また捕まって殺されかけて助けられて、また捕まりに行く、と彼の立場は実に目まぐるしく変化しています。これは、運が良いのでしょうか、それとも悪いのでしょうか。
何度も崖っぷちに立たされながらも、未だ彼が生きながらえている事実を鑑みるに、やはり運が良いのだと思われます。ですが、彼の抱える理想は、危険を呼び込む類いのものです。それを持ち続ける限り、そう遠くないうちに、再び彼の下へ危機が訪れてしまいそうです。
あの場面で、ルルーシュはスザクを止めようと思えば止められました。ギアスの力を使えばよかったのです。
では、何故ルルーシュはスザクに対し、ギアスを使わなかったのでしょう。
可能性としては、そこまで思い至らなかった、今は機ではないと考えた、使わないのではなく使えなかった、の3つほどが挙げられると思います。
「思い至らなかった」というのは、恐らくないと思います。
いくらスザクの言に動転していたとはいえ、冷静かつ冷酷に決断を下す事のできるルルーシュが、ギアスを使う事を考えなかった筈はないのです。
「今は機ではないと考えた」、これはどうでしょうか。
あの時点でのルルーシュは、スザクがランスロットに乗っていた事を知りません。ルルーシュにとって、スザクはあくまでブリタニアの一兵卒に過ぎない訳です。有体に申しまして、ルルーシュにとってスザクの利用価値は、殆どないと考えられます。
ですが、今後においてもそうであるかはわかりません。スザクがルルーシュの思いも寄らないような軌跡を辿り、役に立つ存在になるという可能性は否定できません。
或いはルルーシュは、そのように考えて、あの場ではあえてギアスを使わなかった、とこういう可能性はどうでしょう。
しかし、これも恐らくは外れです。
何故なら、あの場でスザクを行かせてしまえば、それはみすみす死なせるのと同義です。そうであるなら、あの場で使わず次を考えるなどという事はあり得ないのです。使うのならば、あの場面こそが絶好の機会でした。
そのように考えていきますと、ルルーシュは「使わなかった」のではなく「使えなかった」が、もっとも正解に近いように思えます。
ブリタニアを仇と憎み、その手を血に染める覚悟を決めても、親友の心を操る事は、たとえそうしなければ死んでしまうのだとしても、できなかったという事なのでしょう。
このアニメをデスノートと比較してしまうのは、デスノートを知る人なら誰もがやる事だと思いますが、デスノートの主人公ライトと、ルルーシュの間には決定的な違いがあります。ルルーシュは、掲げた目的に比して甘過ぎるのです。いざという時に非情になりきれない彼は、その事でいつか窮地に陥る事になってしまうでしょう。そして、そこで非情に転じるか、はたまた甘い事を自覚しながらもそのまま進むのか、それによって作品の面白さも変わってくると思います。
by Kidar
| 2006-11-03 07:40
| アニメ