2007年 06月 09日
最近読んだライトノベルの話 6/9
|
本棚が溢れました。
元々小さな本棚でしたので、今のペースで漫画やライトノベルを買い続けていれば、いつかこうなることは目に見えていたのですが、予想していたよりずっと早かったように思います。無計画に買いまくっていたことの証と申せましょう。
折を見て、より大きな本棚を入手しなければなりません。(挨拶)
現在読了済みなのは、「クジラのソラ02」、「とらドラ・スピンオフ!」、「円環少女5」の3冊に、「“文学少女”と飢え渇く幽霊」、「“文学少女”と繋がれた愚者」の2冊を加えた計5冊です。
以下にその雑感をといきたいところですが、後ろ2冊に関しましては、別の機会に改めて書かせていただこうと思っています。ですので、今回のところは前3冊についての雑感を書いていきます。
・クジラのソラ02
率直に言って、あまり楽しめませんでした。
理由は2つあり、1つは設定のありえなさが1巻以上に鼻に付いたこと、もう1つは文章が私に合わなかったことです。
ストーリーや構成は悪くなく、むしろ良い方だと思います。特に構成は、続巻を明確に意識してなされていることが端々から伺え、恐らくは「~巻で完結」というところまで既に考えられていると思われます。
ある意味、物語をぶつ切りにしたものを読むことになるライトノベルのシリーズ物において、読者を飽きさせないよう工夫がなされているのは素晴らしいことだと思います。
ですが、設定と文章に馴染めないせいで、その良さが打ち消されてしまっている印象です。差し引きすると、若干マイナスといったところでしょうか。
こればかりは完全に好みの問題ですので、残念ですと言うほかありません。
・とらドラ・スピンオフ!
タイトルから思わず「グレンラガン、スピンオン!」を連想してしまうのはともかく。
大人気のラブコメシリーズ、その最新刊です。今巻は短編集となっており、以前掲載された読切の主人公、富家幸太氏が再び主役を張っています。
ストーリーとしましては、自他共に認めざるを得ない“不幸体質”の富家氏と、絶対無敵、完璧最強の生徒会長として校内外に名を轟かせる狩野すみれの妹でありながら、勉強も運動もまったくダメダメ、しかし色気だけは人一倍、ただし自覚なしという狩野さくら嬢とが繰り広げる、ラブでコメなお話となっています。
軽妙にして精緻という文章の妙は変わらずで、読んでいて心地良い限りです。基本はかる~く流していく感じですが、必要なところでは仔に入り細に入り徹底して描写してくれています。
その面白さはもはや疑う余地もありませんが、本著最大の見所につきましては、是非とも言っておかねばならないことがあります。
それは、「メガネを装備した会長は最高」ということです。
あと、本編の方の漫画化も決定しましたようで、掲載誌はコミックガオ!、作画は絶叫氏が担当されるようです。
・円環少女5
異常なほど読みにくかった第4巻と比べますと、格段に読みやすくなっています。
メイゼルの変態さも、仁のへたれ具合も相変わらずですが、本著では、メイゼルの株を奪いかねないかもしれない、生粋のド変態が登場します。
登場しますと申しますか、顔見せだけなら前巻の時点で済ませていたあのキャラなわけですが、メイゼルがドの付くSであるのに対し、そのキャラはまったくの正反対、ドの付くMです。
自らが行使する魔法にその性癖を余すことなく利用し、普段は完全完璧に包み隠しているという性質を見るに、変態度ではメイゼル以上と言えるかもしれません。
その性癖を除けば、2人の間に接点は殆どありませんし、性格も似ているわけではありません。ですが、性癖の印象があまりに強すぎて、この2人は意外に相性がいいのではないかと思わされてしまいます。
今のところ、絡む場面は殆ど出てきていません。今後に期待したいと思います。
SとかMとかいう話だけでは何ですので、ストーリーの方にも少しは触れておきます。
実際のところ、第4巻からの進展は殆どありません。各々の立ち位置が少しずつ変化し、主人公のそれが特に大きかったというだけです。
しかし、その立ち位置の変化は、今後のストーリーに大きく影響を及ぼすものでした。極めて緊迫した状況の中、主人公の下した判断は、状況を混迷へいざなうのか、それとも解決へ導くのか。続刊の発売が待たれます。
実は“文学少女”シリーズだけでなく、「涼宮ハルヒの憂鬱」シリーズも、「分裂」含め全巻読了しているのですが、そちらもまた改めて書かせていただこうと思っています。
今回は、このようなところで。
by Kidar
| 2007-06-09 08:00
| ライトノベル